Madu  -美味しい食卓・ここちよい暮らし-

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毎日の生活にとけこんだMaduのアイテムについてスタッフがつづる日々の日記です。
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燕の鎚起銅器
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    JUGEMテーマ:伝統工芸

     

    昨年の暮、新潟は燕三条へ赴き様々な工房や工場にお邪魔させていただきました。

     

    燕三条は、燕市と三条市一帯の総称で、日本屈指の刃物・金物・洋食器の産地。

    「燕三条で作れない金物は無い」と言われるほど、世界に誇れる技術を持った産地です。

     

     

    歴史は江戸時代の和釘(わくぎ)作りから始まります。

    その後、鎚起銅器の技術が燕に伝えられ、燕はキセルや食器、三条は大工道具や刃物、と、

    和釘の需要が減った後も、その鍛冶技術を活かして、様々な暮らしの道具を生み出して来ました。

     

    デンマーク王室御用達のカトラリー「KAY BOJESEN(カイ・ボイスン)」シリーズも、

    ここ日本、燕で作られていることをご存知の方も多いかもしれません。

     

    今日ご紹介するのは、鎚起銅器を親子二代で作り続けていらっしゃる島倉堂さん。

    「ひよこ」と名付けられた愛らしい急須に一目惚れをして、工房を訪ねさせていただきました。

     

    工房を見渡してまず圧倒されるのがその道具の多さ。

     

     

     

     

    鎚起銅器というと、とんてんとんてん、銅の板を叩いて伸ばしているように見えますが、

    字が表しているように、「鎚(つち)」で「起こす」ことで、形を作っていきます。

    伸ばすのではなく、絞って(縮めて)ゆくのだそうです。

     

     

    この銅版を起こす時、銅版を挟んで鎚の反対側にあるのが、鳥口と呼ばれる当てがね。

    銅板を仕上がりの形に導く、型のような、ガイドのような役割をしています。

     

     

    急須や湯沸し、器や花器、夫々の意匠、夫々の部位の数だけ、

    この当てがねが存在し、叩く鎚も多種になるのですが、なんとその道具全てを、ご自身で作られるのだそう。

    訪ねた工房も、鎚起銅器を作る工房の奥に、道具を作る工房もありました。

     

    この周りに四角い穴がいくつも開いたユニークな台座も大事な道具の一つと言って良いでしょう。

    職人さんがここに座って、とんてんとんてん作業をされます。

    この穴は、当てがねを挿して固定させるためのもの。

     

     

    職人にとって道具が命、というのはどんな物づくりの現場でも同じだと思いますが、

    鎚起銅器の場合、その道具を作る時点で、製品の形づくりが始まっているのだと思うと、

    その工程の長さは我々の想像を優に超えるのでした。

     

    細かいパーツも全て1枚の銅版から生まれます。

     

     

     

    そんなふうに沢山の工程を経て生み出された鎚起銅器はやはり高価なもではありますが、

    大事に育てる楽しみを感じながら使えば、一生もの、そして次の世代へも受け渡せる道具になります。

     

    これは、工房で拝見した「あらし肌」の仕上げをした湯沸しの、新品と24年間使用したものの比較。

     

     

    最初から右側のが欲しいです!と言って笑われましたが、

    これを目標に育てる楽しさを経験しないのももったいないですね。

     

     

    今回Maduが制作をお願いしたのが6種。そのうちの3種が先日納品されました。

     

    先ずはこちらの「ひよこ急須」(左・入荷済み)と、「銅製ポット」(右・入荷済み)。

    左のひよこ急須は、蓋がポイント。小さなつまみも全て一体型で成形されています。

    こんな小さな部位も、とんてんとんてん形作ってゆくのです。

     

    右の銅製ポットは、お燗用に作られたものですが、蕎麦湯や出汁を入れてお湯注しとして使うのも良さそうです。

     

     

    あとは、「湯沸し なつめ形 あらし肌」(左・入荷済み)と「湯沸し 平形 金色」(右・未入荷)

     

     

    その他にも酒器と盃もお願いしました。

     

    さて、上の写真で仕上がりの色の違いをご覧いただきましたが、銅器の着色がどう行われるか、ご存知ですか?

    これは「塗装」ではなく、独自の溶液で煮ることによって着けられています。

    輝く金色、渋みのあるブロンズ色、青味のある色など、様々な色合いと鎚目の組み合わせで、多様な表情を見せてくれます。

     

    銅器の特徴はその容姿の美しさだけではありません。

    銅には殺菌作用があり、非常に衛生的な金属です。

    この殺菌作用により、水は浄化され、急須・湯沸等はうまみを一層引き立たせてくれます。

     

    ご使用後は乾いた柔らかい布で拭いてきちんと乾かし、日々のお手入れも、乾いた柔らかい布で磨いてあげるだけ。

    (※クレンザー等の研磨剤やクエン酸、酢等の使用は避けてください。

      洗剤洗浄が必要な際は、中性洗剤と柔らかいスポンジで優しく洗ってください。)

     

    使い心地と共に、磨くほどに艶を増し育つ過程も是非お楽しみください。

     

     

    未入荷分の次回入荷は、年内ぎりぎりか年明けごろになる予定。

    実際に匠の技をその目でご覧になりたいお客様はぜひ、早めにご来店くださいませ。

     

     

    written by K.W.

     

    *湯沸し なつめ形 あらし肌 0.9ℓ¥50,000+税 (764591)

    *銅製ポット ブロンズ ¥36,000+税 (764593)

    *ひよこ急須 金色 ¥45,000+税 (764594)

     

    【取扱い店舗】 ( 在庫は日々変動いたします。詳しくは直接取り扱い店舗までお問い合わせください。)

    ENCOUNTER Madu Aoyama(上記3種と文中でご紹介したカトラリーKAY BOJESEN)

    TEL:03-3498-2971

     

    ENCOUNTER Madu Ginza (上記3種と文中でご紹介したカトラリーKAY BOJESEN)

    TEL:03-6264-5312

     

    Madu京都店 (湯沸しなつめ形のみ)

    TEL:075-252-2852

     

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    1994年6月、青山の裏路地に誕生したハウスウェアショップMadu。 お店ではご紹介しきれない「暮らしにとけこんだMadu」を、 商品企画スタッフが日々の日記につづります。
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